問題のパターンを整理して覚えよう [勉強法一般]
ほとんどの試験は、問題のパターンを整理して攻略すれば合格することができます。難関の資格試験や入学試験などであっても、そうです。
したがって、ふだんの受験勉強では、常に問題のパターンを意識するように習慣づけることが重要です。問題集を解いたら、既に知っているパターンなのか、未知のパターンなのかを意識するのです。
未知のパターンであれば、改めて類題などをやってみるのが効果的です。
多くの受験生が、どのパターンに当てはまるのかがわかるような問題は、おそらく難問ではありません。ということは正解できるライバルが多いということ。逆に言えば、間違えることが許されない問題とも考えられます。
つまり、パターンしっかり当てはまる問題は必ずマスターするべきです。その上で、パターンが分かにくい問題をどれだけ攻略できるかが、難関試験の勝負どころです。
アウトプット勉強法 [勉強法一般]
勉強のやり方として、「アウトプット勉強法」というものがあります。頭の中にある知識を外に出す(=アウトプットする)過程をとおして、知識を堅固なものにするのです。
勉強は未知の知識を学ぶものなので、先生の話や参考書の内容を頭に入れる(=インプットする)ことは必ず行なわれます。
しかし、アウトプットはおろそかになりがちです。
問題集を解くこともアウトプットの1つですが、それだけでは問題になっていない事項は漏れてしまいます。
一般的には、他人に対して説明するのが効果が大きいとされています。身近にちょうどいい友達がいればベストかもしれません。相手がいない場合には、次善策として1人で説明してみるとか、ノートにまとめてみることになります。
アウトプットを行なってみると、分かっているつもりが、実はよくわかっていないところを見つけることができます。これは大事なことですね。
答えの吟味をする [勉強法一般]
数学や物理、化学といった理数系科目では、長い計算をして答えを求めることが多くあります。基本的な解き方が合っていても、計算間違いで正解できない可能性が常にあるわけです。
そこで、答えを吟味することを習慣にするとよいです。
計算した出した答えが妥当なのかどうかを確認するわけです。
計算の過程を見直すのもよいのですが、答えが直感に合うのかどうかを確認するのも有効です。
■ 具体的な値を代入して計算すると、納得できる値になるか?
■ 答えが文字式の場合には、対称性は満たされているのか?
■ 単位はあっているのか?
■ 数値の桁数は妥当か?
ケースバイケースですが、こうした項目を確認します。この確認でOKだからといって答えが正しい保証はありません。しかし、この確認でだめなら、答えは間違っています。計算の途中でも同様な確認作業を行えば、考えのミスや計算ミスを早く発見できるでしょう。
年齢と勉強法 [勉強法一般]
小学校の頃は勉強がよくできたのに、中学・高校と進むにつれてパッとしなくなる生徒は大勢います。もちろん、他のことに興味がでてきて勉強しなくなるケースも多いのですが、一生懸命に勉強しているにもかかわらず、成績が下がっていくケースも多いのです。
その理由は、勉強方法が小学生の時のままだからかもしれません。
実は、小学生の頃は理屈を考えて覚えるよりも、文字列や記号なども含めてそのまま覚えてしまう能力が高いのです。だから、丸暗記に近い勉強法でも良い点を取れたりするわけです。
しかし、中学以降になるとこの能力が低下し、理屈を理解しながら覚えていく能力が伸びてきます。その上、勉強する内容自体も、単純な暗記では対処できないものが増えてきます。
それにもかかわらず小学生の時と同じような勉強法を行っていれば、当然、ついていけなくなるのです。
人は年齢によって得意な能力が変わってきます。上記のような記憶能力もそうですし、右脳と左脳の関係もそうです。(子供の頃は右脳優位だが、大人になると左脳優位になる。)それぞれの年齢に合った勉強法を実践することが大事です。
記憶の定着度 [勉強法一般]
記憶の定着度にはいろいろなレベルがあります。
■ ヒントがあって何とか思い出せる
■ ヒントが無くても何とか思い出せる
■ 普通に思い出せる
■ 必要な場面で無意識に思い出して使うことができる
試験勉強に関して言えば、応用問題を解くためには最後のレベルになっていなければなりません。関連知識を特に意識せずに思い出せてこそ、応用問題が解けるのです。
「無意識」というのは潜在意識にしっかり記憶されているということです。潜在意識に記憶するには、習慣化することが重要です。習慣化されているものは、潜在意識に書き込まれやすいという性質があるからです。
つまり、覚えた知識をいろいろな形で使う練習が大事なわけです。
問題のレベルと取り組み方 [勉強法一般]
ここでは入学試験や代表的な資格試験など、定員もしくは合格率をほぼ一定とするように、成績順によって合否を決める試験を想定します。
試験問題のレベル(難しさ)には、大きく分けて次の3つがあります。
① ほとんどの受験生が正解できる
② 受験生によって正解/不正解が大きく分かれる
③ ほとんどの受験生が不正解
あまり、厳密な話ではないのでアバウトに考えてください。
上記のなかで、①は必ず正解すべき問題、③はできなくても仕方ない問題です。本来、②によって合否が決まるわけですが・・・
実際には、①の問題で失点するケースが多いのです。
①は正解できて当たり前の問題なので、ここで失点するといきなり窮地に立たされます。
このことから、勉強の優先順位としては、まず①は絶対に正解できるように、しっかり攻略すること。その上で、②の問題をどこまで攻略できるのかが勝敗を分けます。
時間が足らなければ、初めから③は捨てても構いません。不合格になる理由は、③の問題が出来ないからではないからです。不合格になるケースは、②の問題が十分に出来なかったり、①で失点してしまうことがほとんどなのです。
睡眠をはさんだ勉強法 [勉強法一般]
睡眠をはさんだ勉強法は有効です。夜、寝る前に勉強したところを、朝起きて直ぐに復習するのです。
脳は寝ている間に情報の整理をしていると言います。寝る前に勉強した内容も整理しているわけですね。従って、起きて直ぐは復習の効果が高いのです。
特に有効なのは、難しくて今ひとつ理解できない事や、煩雑でどうまとめたら良いのか悩む事などです。
こういった内容の勉強を寝る前に行い、未解決のまま寝ます。すると朝起きて、問題がスンナリ解決してしまうことがよくあるのです。“必ず”とまでは言えませんが、“しばしば”あります。
また、問題の解決だけではなく、記憶の面でも睡眠を挟む効果はあると言います。海馬にある短期記憶から長期記憶に情報を転送するのに、新たな情報がインプットされない睡眠中は好都合なようです。
もし未経験の人は、睡眠をはさんだ勉強法を半月ほど試してみてください。
応用力の養成にはちゃんと時間をとる [勉強法一般]
勉強は知識を覚え、その知識を自在に使えるようにしていく作業です。これらのうち、時間がかかるのは後半部分、つまり、応用力を養う部分です。
そのため、受験勉強の長期的なスケジュールでは、応用力養成部分に十二分な時間を確保するようにしなければなりません。
ところが、現実には前半部分の「知識の記憶」で時間をとってしまっている受験生が多いようです。
「知識の記憶」は記憶術・記憶法を多少学べば効率アップできます。なにも記憶術を完璧にマスターする必要はありません。今より3割効率がアップするだけで大きな効果があるはずです。
記憶術のようなテクニックを使って効率化できる部分はさっさと効率化し、どうしても時間のかかる部分にたっぷりと時間を割り当てましょう。
覚えにくい事は繰り返し覚えなおす [勉強法一般]
勉強していると、覚えやすい事と覚えにくい事があります。その知識の難しさや自分の興味などによって、そういった違いが生じるんですね。
覚えにくい事に関しては、次の2つのアプローチで対処できます。
① 覚え方を工夫する
② 繰り返し覚えなおす
①の工夫もいろいろ考えられます。例えば、
● よく観察して規則性を見つけ出す
● 他と区別して目立つよう枠で囲んだり線を引く
● 突飛で印象的なイメージと結びつける
などがあります。
また、覚えにくい事でも、何回も復習をして覚えなおせば必ず覚えることはできます。
なるべく復習をしたくないのであれば、覚えるときに工夫する。覚えるときの工夫が面倒なら何回も覚えなおす。ということです。
ある勉強の達人の教え [勉強法一般]
吉永賢一さんって、知っていますか?
本を書いたりもしているので、知っている人も少なくないと思いますが、プロ家庭教師です。ご自身が偏差値93、東大理Ⅲ合格ということで有名です。
ちなみに、偏差値93というのはどれくらいスゴイのか?
ちょっと正規分布表を調べてみたところ、10万人中1位でも偏差値93には届かないことになっていました!
そんな吉永に言わせると、効率的に記憶するために最も重要なポイントは3つあるそうです。
「つなげる」ことと、
「またやる」ことと、
「外に出す」こと。
「つなげる」というのは、既によく知っている知識と関連付けて覚えること。理屈を理解する、内容を納得する、というのもコレの内でしょう。
「またやる」というのは、復習ですね。何回も復習するという事です。
「外に出す」というのは、インプットして溜め込んだ知識をアウトプットしてみることです。例えば、人に説明するとか、何も見ないでノートに書き出してみる、など。
勉強の達人の教えだけに説得力があります。